経皮的に神経を電気刺激し、表面電極からその誘発電位を検出するもので、主に神経伝道速度の測定の用いられる。
ニューロパシーが検査の適応となる神経伝道検査と、神経筋接合部のミオパシーが検査の適応となる神経反復刺激検査疲労検査とがある。
2)神経―筋伝達に影響を及ぼす薬物について
AChのレセプターでの結合を遮断し、骨格筋の収縮を制御するものとして、d−ツボクラリンがあり、AChレセプターへAChが競合する。
ACh分解阻害をするフィソスチグミン。過剰投与で筋痙攣、呼吸麻痺を起こしてします。
3)運動単位および神経支配比について
運動単位とは、一本の運動ニューロンが支配する筋線維である。
神経支配比とは、一本の運動ニューロンが支配する筋線維の数のことである。
4)筋収縮のエネルギー供給源について
筋はATPを分解して生ずるエネルギーで収縮するが、筋線維中には、単収縮8回分のATPしかない。だがクレアチンリン酸によってATPはただちに再合成されるため収縮、弛緩が行える
ATP+クレアチンリン酸→ATP+クレアチン
←(クレアチンキナーゼ)
5)筋電図検査で分かる疾患について
ニューロパシーとミオパシーが検査できる。
ニューロパシーとは末梢神経障害の総称で、炎症症状が明らかな場合神経炎という。
ミオパシーとは、多くの場合原因不明の進行性筋代謝性疾患であり、広範囲に及ぶ麻酔は急速に進むことは無く、慢性の経過をたどる
6)筋疲労の原因について
収縮による細胞内ATPの枯渇によって生ずるATP生産にともなる、酸素、栄養の消費が、血液による酸素、栄養の供給能力を上回った時、ATPの合成を欠き筋疲労が引き起こされ。
7)筋の活動電位から収縮に至る過程、神経―筋伝達の機構について
活動電位がシナプス末端に伝達すると、電位依存性Cachが開き、カルシウムイオンの流入が起こりシナプス小胞はシナプス前膜へヒュージョンする。
放出されたAChは、シナプス間隙を通り、シナプス硬膜のNach内膜のアセチルコリンニコチン受容体Nmに結合し興奮は伝達される。
Nachの開口によるナトリウムイオンの流入である程度の電位となると電位依存性Nach、続いて電位依存性Cachが開き、一気に脱分極が進み刺激電流が闘値に達すると活動電位が発生する。
T管膜へ活動電位が伝わるとDHPreceptorのL型Cach分子のリピートUとりピートVの間の細胞内ループに構造変化が起こり、SRのリアノジン受容体のN末端にある足を細胞内ループが押すと、リアノジン受容体が物理的変化を感知し構造変化をお越しさSRからカルシウムイオンの放出が起こる。又放出したカルシウムイオンによっても、リアノジン受容体の構造変化が起こりカルシウムイオンが放出される。(CICR:Ca誘発性Ca放出)
Ca濃度が一定量(10*-7~10*-5)になると、放出されたカルシウムイオンが、ミオシンヘッドのCaATPaseを活性化し、ミオシンヘッドのATPはADP+Piとなる。
またCaはトロポニンCトケツゴウシ、トロポニンIのミオシンガードをはずすことにより、ミオシン頭部がアクチンフィラメントと結合する(活性複合体)。ミオシンヘッドからADP+Piが羽津去れると収縮が起こり(硬直複合体)、ミオシンヘッドへATPが再び結合すると硬直状態(収縮)から弛緩する。
SRへカルシウムイオンが再吸収されると(10*-5→10*-7:Caconc),脱活性化し弛緩する。
※シナプス小胞は、シナプトプレビン、シンタキシン、SNAP-25によって活性帯へヒュージョンしたがっているが、シナプトタグミンによってそれが抑制されている。
カルシウムイオンの流入によってシナプトタグミンの脱抑制が起こり、ヒュージョンが実行される。
※運動ニューロンが興奮し続けても困るので、脊髄の運動ニューロンでは側枝から放出されるAChによって、興奮後抑制性ニューロンのレンショウ細胞が興奮し運動ニューロンへネガティブフィードバッグ、反回抑制を受ける
8)γ運動神経の働きについて
運動神経にはαとγがありγ運動神経は、筋紡錘中の錘内筋線維を支配する。
9)錐体路と錐体外路系について
錐体路は大脳皮質運動領から起こり、延髄で錐体を形成、交差しそれぞれ脳の反応側の随意筋を支配するにいたる。
それに対して錐体外路は、不随意運動に関与する