1)細胞内記録法・細胞外記録法・パッチクランプ法・膜電位固定法
2)Nernstの式・Goldmanの式
3)相対不応期・絶対不応期
4)等張力性収縮・等尺性収縮
5)完全強縮・不完全強縮
6)シナプス前抑制・シナプス後抑制
7)EPSP(興奮性シナプス後電位)・IPSP(抑制性シナプス後電位)
8)単極性導出・双極性導出
9)変時作用・変力作用・変伝導作用
10)膜電位・静止電位・活動電位・分極・脱分極・過分極
1) 細胞内記録法・細胞外記録法・パッチクランプ法・膜電位固定法
・ 細胞内記録法:細胞内に微小電極を挿入する;細胞内の電位をモニターする
・ 細胞外記録法:細胞外に電極を当てる;細胞膜の電位をモニターする。
・ パッチクランプ法;膜電位、膜電流、単一チャネル電流を記録できる。
・ 膜電位固定法;電位の関数として、膜を流れる電流を測定できる。
Nernstの式では、ひとつのイオン(K+)のみを考慮して膜電位を計算するのに対して、Goldmanの式は、複数の一価イオンに対する透過性を考慮して膜電位を計算する。静止電位を計算するときは、Nernstの式で十分だが、活動電位を計算するときなどCl−、Na+による影響を無視できなくなってきたときはGoldmanの式を用いる必要がある。
相対不応期;小さな刺激には反応しないが、大きな刺激に対しては活動電位発生する時期。
絶対不応期;閾値無限大!雷に打たれても活動電位発生しない時期。
収縮には張力一定で筋長を変える等張力性収縮と筋長が一定で張力を変える等尺性収縮があり、生態では両者を使い分けている。
刺激を高頻度で反復すると、張力または短縮高が荷重により次第に増大し、一定で大きな持続的収縮つまり強縮が現れる。
刺激頻度が強縮を起こす刺激よりやや低いとき収縮に動揺が見られるが、この状態を不完全強縮という。完全強縮では収縮は完全に融合し動揺はない。通常われらは完全強縮を行っている。 なお強縮は、骨格筋のみに見られる。
介在ニューロンから抑制物質(グリシン、GABA)が、シナプス前末端、シナプス後部にあるCl内蔵七回貫通グリシン受容体、GABA受容体にはまると、Cl−が細胞内へ流入する。
もしニューロン前末端で起こると脱分極がCl−のマイナスによって中和され、電位依存性Cachが開かずCa2+の流入が妨げられ、神経伝達物質の分泌が抑制されEPSPが小さくなる(シナプス前抑制)。
またシナプス後部で起こると、細胞内にマイナスが流入し過分極方向へ向かうためIPSPをおこす(シナプス後抑制)。
7) EPSP(興奮性シナプス後電位)・IPSP(抑制性シナプス後電位)
EPSPは、対岸の神経細胞の脱分極を促し、その反対にIPSPは過分極を促す。
例)感覚神経→運動神経
EPSP興奮性シナプス;感覚神経からの刺激が大きいほど、終板電位も大きくなり神経伝達物質も多く放出されて、運動神経の脱分極を促すことになる。
介在ニューロンからの抑制物質(グリシン、GABA)が、シナプス後部にあるCl内蔵七回貫通グリシン受容体、GABA受容体にはまると、Cl−が細胞内へ流入する。細胞内にマイナスが流入し過分極方向へ向かうためIPSPをおこす(シナプス後抑制)。
単極性導出;基準電極と探査電極の電位差を知る。例)脳波を測る:耳たぶの電極と脳の電極との電位差
双極性導出;2極の電位差を知ろうとするもの。例)右の脳と左の脳の電位差を測るなど
9)変時作用・変力作用・変伝導作用・・・・・心臓機能に対して・・・・・・・
変時作用:心拍数↑↓
変力作用:収縮力↑↓
変伝導作用:伝導速度↑↓
膜電位:細胞膜に発生する電位を膜電位といい細胞外の電位を基準の0とする。
静止電位:静止状態の細胞の膜電位。非電位依存性Kchにより、Kは電気化学ポテンシャルがつりあうまで細胞外へ流出するため静止電位はマイナスとなる。
活動電位;神経細胞や筋細胞などの興奮性細胞で刺激に応じて生まれる。受容体にリガンドがつくことにより、Na濃度が低い上マイナスに帯電した細胞内へ向かってNa+の流入が起こる。ある程度の電位となると電位依存性Nach、続いて電位依存性Cachが開き、一気に脱分極が進み刺激電流が閾値に達すると、活動電位が発生する。
分極;境界を境に電位差があること。細胞内は非電位依存性Kchにより、K+は電気化学ポテンシャルがつりあうまで細胞外へ流出するため静止電位がマイナスとなり、細胞外と分極する。
脱分極:細胞内の−電位が、より+の方向へ向かうこと。
過分極;脱分極、活動電位が発生したことにより、電位依存性Kchが開き、細胞内を一気にマイナスに向かわせる。そのため勢いあまってついつい静止電位よりも−になる。このときを過分極という。