比較文化論課題
「イスラームの世界地図」 21世紀研究会編
発行所:文藝春秋
発行年月:平成14年1月20日
感想
イスラム教世界との温度差を感じた。1989年五十嵐一助教授が預言者ムハンマドを冒涜したとしてイランのホメニイ氏の命令により、筑波大学構内で喉をかき切られ殺された。イスラム社会の秩序を守るためだ。本来イスラム教の思想は、平等主義、平和主義、女性尊重など現在とりただされている社会の理想となりうるものである。だから、社会が乱れているのはイスラムの教えが守られていないという論理も理解できなくはない。しかし傲慢さばかりが目立ってしまう。これはイスラム教に限ったことではないが。
20世紀初頭まで、イスラム教は他の宗教、思想と仲良くやっていた歴史がある。しかし現状はWW1以降、友好的であった他宗教とも秩序の衝突がおこり思想の実現を不可能としている。そしてまた原理主義へと思想は傾く。
世界の覇権をアメリカが握ることによる、イスラエルの暴挙。憎しみを捨て、お互いが信じる神と理想の社会を創れないものか。