用語
〈作用〉
殺菌的作用:不可逆的に菌を死滅 ex)アミノグリコシド系、β-ラクタム系
静菌的作用:菌の増殖を抑制、取り除くと再び増殖、可逆的抑制
ex)concによって異なる、マクロライド系、テトラサイクリン系
〈MIC最小発育阻止濃度minimum
inhibitory concentration〉
MIC低い―感受性
MIC高い―耐性
〈抗菌スペクトル〉
薬剤が有効に作用する範囲
広い→菌交代性、耐性菌
〈化学療法剤の選び方〉
化学療法剤→腸管→血液→感染部位→代謝、排泄
→注射→ (MIC以上必要!)
(吸収;抗菌薬によって異なる)
☆ 疎水性低い薬剤(β-ラクタム、AG)
→腸管吸収悪い、血中濃度高い=細胞への移行性悪い
→通常注射ただし腸管感染のとき経口
→腎排泄(∴腎の感染症に有効)
☆ 疎水性高い薬剤(マクロライド、キノロン剤、テトラサイクリン、抗結核、抗virus)
→腸管吸収よい!
→血中濃度低い=細胞への移行性よい!;結核、virusに有効!
→胆汁排泄
〈化学療法剤の使い方〉
・MIC低い→感受性
・抗菌スペクトル:広ければ安心だが→菌交代症、耐性菌が出現する
・併用療法:相乗効果ex)ST合剤
:薬剤耐性出現防止
ex)HIV、結核の三剤併用療法
:抗菌スペクトルの拡大 ex)PC+ペニシリナーゼ阻害剤
(アモキシシリン+クラブロン酸、チカルシリンとクラブロン酸、アンピシリンとスルタミシリン)
:副作用の軽減
性質の異なった薬剤の吸収薬理作用を増強、拮抗
→肝臓
薬剤代謝酵素郡P450
(ヒト肝ミクロソーム)
CYP3A > CYP2C > CYP1A2 > CYP2E1
↑ 阻害:キノロン剤
阻害(;併用薬の作用増強):マクロライド系、アゾール系抗真菌
誘導:リファンピシン
☆疎水性の低い薬剤(β-ラクタム、AG)
・腸管吸収悪い(経口投与)→腸管感染症では経口投与が有効、注射すれば有効
・血中濃度高い→細胞への移行性悪い
・腎排泄(高齢者など腎機能が低下したものには注意!)→尿路感染症に有効
☆疎水性の高い薬剤(キノロン剤、抗virus、抗結核、テトラサイクリン、マクロライド)
・腸管吸収がよい
・血中濃度高い→細胞平行しやすい→細胞内感染(;結核、virus)に有効
・肝臓→胆汁排泄(肝機能が低下した者には注意!)
・投与量
sumMIC;MICとMAC(最小抗菌濃度)の間の血中濃度
→β-ラクタム:菌をフィラメント状
→マクロライド系のエリスロマイシン:緑膿菌のバイオフィルム形成抑制
subMIC効果―PASME
;一定時間薬剤に接触後に細菌に作用を及ぼす
PAE(post
antibiotic effect)
;MIC以上薬剤を短時間拙著句した後、薬剤を除去しても細菌の増殖が抑制される
・PAEが長い(AG、キノロン剤)→濃度依存性、
・PAEが短い(β-ラクタム、バンコマイシン(×PAE)、マクロライド、テトラサイクリン)→時間依存性
・血中濃度のモニタリングTDM(Therapeutic drug monitoring)
→中毒量と有効濃度が近い場合行う
・グリコペプチド系(バンコマイシン、テイコプラニン)
・アミノグリコシド系
・抗ガン剤