【微生物学実習/抗生物質の力価検定/無菌試験法】


抗生物質の力価検定
無菌試験法

 

 

抗生物質の力価検定

1.     力価とは

抗生物質標品の一定量中に含有される抗生物質の量を力価といい、表現には生物学的単位(unit)をもちいる。生物学的単位(unit)は、通常一定量の試験菌の発育を阻止する最小量を1unitとする。

2.     種層とは

有菌層のことで、力価検定する抗生物質ごとに定められた試験菌を溶かした培地で、基層の上に重ねる。

3.     測定結果(0.25mm単位まで測る)

SH

SL

UH

UL

1

25.75

16.25

26.50

16.75

2

28.25

16.25

26.00

16.75

3

28.75

17.25

26.25

16.25

Σ

82.75

49.75

78.75

49.75

(単位はmm)

※阻止円の径がきちんと測れないものが2つあったので、そのプレートの値は無視した。

4.     θを求めよ(計算過程も記すこと

5.     UH,ULの力価濃度を求めなさい(計算過程も記すこと)

6.     用いた試料濃度は適当であったか、θの数値より判定しなさい

θ=0.9145 これは1.5>θ>0.5の範囲内に収まるので用いた試料濃度は適当であるといえる。

7.     未精製のペニシリン8.7mgを秤取し、リン酸緩衝液(pH6.0)200mlに溶解した。この溶液5mlをとり同緩衝液で希釈して100mlとし、これはUH溶液とした。このUH溶液5.00mlをさらに緩衝液で希釈して20.0mlとしUL溶液とした。以下常法に従い円筒平板法により力価検定を行った。結果は各自で得たものとする。

@     検体中のペニシリン単位/検体重量

A     ベンジルペニシリンナトリウム重量/検体重量

無菌試験法

1.     培地について説明しなさい

無菌試験法ではたった一つの培地で全ての菌を育てられる培地が必要となる。

無菌試験用チオグリコール酸培地T(細菌を培養するための培地)

・  L-シスチン:窒素原。カゼイン製ペプトンの補充。     

         カンテン:流動性の抑制による嫌気性の確保。

         塩化ナトリウム:無機塩類

         ブドウ糖:炭素原。あらゆる生物が最も利用しやすい。

         酵母エキス:微生物のもっているビタミンは微生物がもっているという考えから。

         カゼイン製ペプトン:窒素原。あらゆるアミノ酸がバランスよく含まれているのでカゼイン製ペプトンを使う。ただしL-シスチンは少量しか含まれない。

         チオグリコール酸ナトリウム:酸化還元電位の調節。酸素と結合するので培地表面では酸化還元電位は大きく、培地のそこでは酸化還元電位は小さい。

         レザズリン溶液(1→1000):酸化還元電位Eh指示薬。偏性嫌気性菌、好気性菌の発育の区別がつけられる。

        

         pH6.9〜7.3:至適pHでなく発育可能pHであるため培養に時間がかかる。

2.     培地の性能試験について説明しなさい

培地は調整するごと、購入するごとに性能を試験する。

培地の使用前三ヶ月以内に10〜100コの定められた菌をくわえ、細菌は30〜35℃で真菌は20〜25℃で培養し、細菌は3日以内に真菌は5日以内に明らかな菌の発育が確認されたら、この培地を一年間使用することができる。

3.     培養条件を記しなさい

30〜35℃で14日間培養し、5〜9日目および培養最終日に菌の有無を観察する。

4.     各自が行った無菌試験の判定、及びその根拠について記しなさい

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